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破産者名簿とは
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破産者名簿とは、破産者の本籍地の市区町村役場で破産の事実が記載される名簿のことですが、どういった場合に記載され、またどんなときに利用されるのか知っている人は少ないようです。

平成17年1月1日より施行された新破産法とともに、破産者名簿の扱いが変わった点もあるので、その点も踏まえながら少しまとめておきます。



Q:なぜ、破産者名簿を作るの…?

自己破産の申立てをした者が受け入れなければならない不利益のひとつに〝資格制限〟というものがあります。

この資格制限については、破産法に規定があるわけではなく、民法やそれぞれの資格に関する法律で規定されていますが、破産者名簿は、公的な身分証明や資格・免許などを取得する際、申請者が破産者でないかどうかを確認する際に利用されます。
破産者が一時的に就けなくなる資格&職業
弁護士・司法書士・不動産鑑定士・公認会計士・税理士・社会保険労務士・行政書士・公証人・宅地建物取引業・警備員・生命保険募集人・質屋・後見人・保佐人・遺言執行者 …など
※ 一時的(破産手続開始決定~復権を得るまで)なもので、破産者は二度とその資格や職業に就けなくなるわけではありません。


また、破産者は税金や保険料を滞納しているケースも多いことから、税務課や国民健康保険課などで滞納者が破産者でないかどうかを確認する際などにも、この破産者名簿は利用されているようです。




Q: 自己破産者は必ず破産者名簿に記載されるの…?

新破産法のポイント旧破産法の下では、破産宣告(現在は破産手続開始の決定と呼ぶ)すると、裁判所は破産者の本籍地の市区町村役場にその旨を通知し、破産者名簿に記載していたようですが、新破産法が施行(平成17年1月1日~)されるのと同時に、破産者名簿の扱いが少し変わったようです。

その根拠となるものが「戸籍事務司掌者に対する破産手続開始決定確定等の通知」(平成16.11.30 民三第113号 最高裁民事局長通達)です。

この通知によると、裁判所は破産者全員の本籍地の市区町村役場に通知をするのではなく、簡単に言ってしまえば、破産者が免責許可の決定を受けていない場合に限って通知すればよいということになります。
1.裁判所書記官は、次のいずれかのときは、破産者の本籍市区町村において戸籍に関する事務をつかさどる者(以外「戸籍事務司掌者」という。)に対し、当該破産者について破産手続開始の決定が確定した旨を通知する。

① 破産手続開始の決定が確定した日以後1月を経過した時点において、当該破産手続にかかる免責手続が係属していないとき。

② 破産手続開始の決定が確定した日以後1月を経過した後に、当該破産手続に係る免責許可の申立てがすべて取り下げられたとき。

③ 破産手続開始の決定が確定した日以後1月を経過した後に、当該破産手続に係る免責許可の申立てのすべてについて、これを却下し、又は棄却する裁判が確定したとき。

④ 破産者について、免責不許可の決定が確定したとき。

⑤ 破産者について、免責取消しの決定が確定したとき。

【平成16.11.30 民三第113号 最高裁民事局長通達より一部抜粋】
ちなみに、この通達は、新破産法の施行日(平成17年1月1日~)から実施されることになっているので、現在は破産者名簿に載らない破産者も多いかと思われます。



Q:破産者名簿に記載されたら、二度と消せないの…?

一度でも破産者名簿に載ってしまうと、その情報は、生涯記載されたままなのかというとそうではありません。

破産者名簿に記載される期間は、破産手続開始決定から免責許可の決定が確定するまでの間だけなので、特に問題がなければ、数カ月程度で名簿に記載されている情報(氏名や住所)は抹消されることになります。

Q:破産者名簿は誰でも閲覧できるの…?

自己破産すると官報に破産者の氏名や住所が載り、これらの情報は誰でも閲覧することができます(といっても、購入(閲覧)できる場所は限られており、普通の人はまず見ません…)。

※ 官報の入手先は限られている(全国の主要都市にある政府刊行物サービスセンターや官報販売所 / 図書館 / ネット版『官報』など)ので、一般の書店で購入することはできません。

そのためか、官報と破産者名簿をごっちゃにしている人もいるようですが、本籍地の役所で管理される破産者名簿は官報と違って〝非公開〟扱いとなります。

つまり、一般市民が許可もなく勝手に閲覧することはできない名簿です。

ということは、顔見知りの多い田舎町の役所に知り合いが勤務しているような場合には、破産したことが知られてしまうこともあるかもしれません(ただし、公務員には守秘義務があるので、外に漏れるようなことがあれば、それはそれで問題ですが…)が、破産者名簿は好き勝手に見れるようなものではありません。