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破産宣告

破産宣告の基礎知識program

破産宣告を受けるための条件

破産宣告とは、借金地獄に陥り、法的な債務整理を望む債務者が自己破産の申立てを行った後、破産原因が存在すると裁判所に認められたときになされる宣告のことで、申立人が支払不能の状態にあることが条件です。



つまり、「債務者 = 支払不能」にあることが、破産宣告を受けるために必要な破産条件であって、裁判所の方で「債務者 = 支払能力あり」と認定されてしまうと、破産宣告を受けることはできません。

破産原因がある
矢印
支払不能な状態にある
矢印
破産宣告を受ける資格がある者

なお、新破産法施行(H17.1.1〜)により、現在は破産手続開始の決定≠ニいう名称に変更されているため、破産宣告という呼び方はしません。



支払不能とは…

自己破産の申立をした債務者が支払不能状態になければ、申立人に破産宣告は下されません。

そこで、支払不能とは、いったいどのような状態にある者を指すのかということが問題になってきます。

支払能力の有無

支払不能とは、収入を超える多額の借金を抱え、すべての債務を返済するだけの財産・能力を持ち合わせていない状態にある者を指しますが、最終的に支払能力の有無を判断するのは、あくまで裁判所です。
支払不能の条件とは?

チェック 借金の返済期日が来た債務について、支払いができない状況にあること
チェック 一般的に、借金を弁済(支払い)できない状態が継続していること
※ 一時的な返済困難な状況は該当しません。
チェック 支払不能な状態にあるかどうかは、経済的な側面はもとより、債務者の信用、能力、労力、技能などを総合的に分析し判断する
※ 仮に財産がなくとも、債務者に信用があったり、働けば収入を得られるようなときは、支払能力がないとは言えません。逆に、土地等の資産があっても、簡単に売却することができない資産価値の低い財産を所有しているような場合には、支払能力なしと判断されることもあります。
チェック 客観的な判断
※ 支払不能とみなされるには、特に一定の基準があるわけではないため、あくまで申立人(債務者)の財産や能力、年齢、性別、職業、給与…などなど、様々な要素を客観的、かつ総合的に個別に判断することになります。

ちなみに、支払不能とみなされる借金総額の目安ですが、一般的に債務者の返済計画を立てたときに、3〜5年以内にすべて返済することが出来そうもない場合には、支払能力無しと判断されるようです。


破産宣告が下されるまでの一連の流れ

「借りたお金は返す!」が社会一般のルールであり、単に自己破産の申立人が収入以上の借金を抱え、返済が困難になってしまったからといった理由をもってして、直ちに裁判所が何でもかんでも破産宣告(破産手続開始の決定)を下すようなことはありません。

破産申立人に自己破産されてしまうと、債務者に金銭を貸し付けた債権者(消費者金融、クレジット会社など)は、過去に貸し付けた金銭の回収が、ほぼ不可能な状態になってしまうため、裁判所も慎重です。

そこで、裁判所は申立人に破産原因があるかどうかを詳しく調査することになります。

莫大な借金を抱えた債務者が自己破産の申立てをすると、裁判所は書式に不備がないかどうかをチェックし、問題なければこれを受理します。

その後、裁判所は申立人(債務者)を呼び出し、債務状況、財産等を確認するための審尋を行いますが、ここで裁判官に、今後も借金の返済を続けていくことが可能であると判断されてしまうと、債務者に「支払能力あり」とみなされ、破産は認められないことになってしまいます。

※ つまり、たとえ自分では「このまま借金の返済を続けていくことはもう無理だ」と感じていても、裁判所の方で支払能力ありと認められてしまうと、破産宣告は受けられないということです。

審尋の日から、数日以内に自己破産が相当ということになれば、破産宣告がなされます。

申立人である債務者に特に目ぼしい財産がないときは、財産に対する管理・換価は行われず、破産手続はその時点で終了(同時廃止)し、その後、破産宣告と同時廃止決定が官報に公告されることになります。

※ 破産宣告の際、債務者に不動産等の一定の財産があるときは、破産管財人(通常、弁護士が選ばれます)が選任され破産手続が進められます。

※ 個人自己破産の場合、申立人に財産が残っていることは稀であり、同時廃止になるケースがほとんどですが、会社経営者や個人事業主であると、同時廃止になることはあまりありません。