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矢印図解!特定調停申立書の書き方
特定調停は、多重債務者を救済するために設けられた調停手続きのことで、平成12年2月にスタートしました。

利用者数はピーク時に比べると大幅に減少していますが、特定調停ならではのメリットもあるため、状況によっては検討してみる価値がある借金整理法といえるでしょう。
特定調停:申立件数の推移
基本的に調停委員が間に入って話し合いを進めていく特定調停は、他の債務整理に比べて債務者本人が申立てしやすいといった利点がありますが、そうはいっても法律の専門家でない素人が、弁護士や司法書士に頼らず手続きを行うとなると何かと不安だという方も多いのではないでしょうか。

そこで、特定調停の申立てを行う時に必要な書類〝特定調停申立書〟の書き方について解りやすく説明します。





図解!特定調停申立書の書き方

法律上は口頭でも申立てできることになっていますが、申立人の方で書面を作成して提出するのが一般的です。

といっても、なにも真っ新な用紙に一から作成する必要はまったくありません。

なぜなら、手続きに必要な申立書は裁判所に備え付けてあるので、申立人はその用紙を入手し、必要事項を記入するだけで特定調停申立書は完成してしまうからです。

※補足:申立人の状況によっては、債権者一覧表や借入状況がわかる資料、給与明細書のコピー、資産目録などの書類も一緒に提出しなければなりません。

裁判所が用意してくれている定型用紙は、各裁判所によってテンプレート(雛型)が異なりますが、ここでは東京簡易裁判所が用意してくれている「特定調停申立書(一般個人用)」を例に挙げ、順に説明していくことにします。

※補足:事業者が申立てる場合は、個人事業者・法人用のテンプレートが用意されているので、そちらの定型用紙を使用します。詳細については、裁判所HPをご覧ください。

なお、書面を作成する場合は、鉛筆ではなく、必ずペンやボールペンで記入してください(パソコン等で作成したものでもOK!)。
特定調停申立書:東京簡裁
表題
東京簡裁のテンプレートには、欄外に「符号」欄がありますが、ここは裁判所の方で記載するため、申立人は無視して構いません。

「年月日」欄には、特定調停の手続きを希望する申立人が、この書面を出す提出日の日付(郵送の場合は、通常、ポストに投函する日を記載しますが、提出書類の記入漏れや書類不備などにより、修正や追加書類を求められることもあるので、弁護士等に依頼しない場合は、よっぽどの事情がない限り、面倒でも裁判所に直接足を運んだ方が賢明かもしれません…)を記入してください。
申立書:表題
特定調停を行う申立先の裁判所の名称は既に印字されているため、東京簡裁を利用する方はそのままで構いません(東京簡裁以外の裁判所で手続きを行う場合は、提出先の裁判所名を記入してください。ただし、その場合は同テンプレートを使用しても支障ないか、裁判所に問合せて確認しましょう)。
申立人
「申立人」欄には、特定調停を希望する債務者本人の個人情報を記入しますが、上から順に説明していきましょう。
申立書:申立人欄
住所 住所欄の下に「送達場所」とありますが、これは裁判所から送られてくる郵便物が届く場所を指すため、郵便物を確実に受け取ることができる場所が上記住所と異なる場合は「同上」の右隣にある「次のとおり」にチェックを入れ、その下に住所を記入します(郵便物の受取人が申立者本人や家族以外の場合は、その者の氏名も記入)。
氏名 申立者本人の氏名とフリガナを記入し、印鑑(朱肉を使わないスタンプ式は×)を捺印します。また、次に説明する「相手方」欄に記入した者(債権者)と契約を交わした時と現在の氏名や住所が変わっている(引っ越した、離婚したなど)場合は、「同上」の右隣にある□にチェックを入れ、契約時の氏名や住所をそれぞれ記入します。
生年月日 申立人の生年月日を記入します。
連絡先 固定電話の他に携帯電話などを所有している場合は、連絡が付きやすい番号を記入します。なお、FAXがない場合はFAX番号の記入は不要です。

相手方
相手方とは、要は債権者に当たる個人(法人)情報です。
申立書:相手方欄
債権者が個人の場合は、その者の氏名や住所、電話番号(FAXがあればFAX番号)を記入し、法人の場合は本店の住所と会社名(略さず、正式名称で!)・代表者名を記入します。

なお、債権者が法人で、公式サイトなども見当たらず、会社情報がよくわからないという場合は、法務局で現在事項全部証明書や代表者事項証明書を入手することで、会社情報を確認することができます。

また、会社に支店や営業所等があり、申立人が過去に取引した場所が、その支店や営業所であった場合は、その支店や営業所の社名や氏名、所在地も記入します(契約時の支店や営業所が閉鎖するなどして、債務管理先が変わった場合は、その管理先情報を記入)。
申立ての趣旨
東京簡裁のテンプレートには「申立ての趣旨」に関する内容は既に印字されているため、特に申立人が記入する必要はありません。
申立書:申立ての趣旨欄
他の裁判所のテンプレートにも、大抵「申立ての趣旨」は印字されているので、申立人の記入は不要ですが、もし空欄になっていた場合は、東京簡裁のテンプレートに記載されている内容を参考にすれば特に問題はないと思われます(テンプレートによっては「特定調停手続きにより、調停を行うことを求める」的な文章も加えておきましょう)。
紛争の要点
「紛争の要点」欄は、各裁判所が用意しているテンプレートによって、内容が異なってくるものも見られますが、東京簡裁の特定調停申立書には ① 債務の種類 ② 契約の状況等に関する記入が必要です。
申立書:紛争の要点
まず、「債務の種類」ですが、① 借受金債務 ② 保証債務 ③ 立替金 ④ その他の4つの中から該当するものにチェックを入れます。
借受金債務 申立人自ら契約して借りた借金のこと。
保証債務 身内や知人等に頼まれて保証人になり、保証人として借金の返済が難しくなってしまった場合。なお、借受人欄には、あなたに保証人になることを頼んできた借金の張本人の氏名を記入します。
立替金 クレジットカードを利用したローン支払いなど。
その他 慰謝料の支払いや求償債権など、上記に該当しない場合はその他にチェック!
次に「契約の状況等」ですが、こちらは ① 契約日 ② 借受金額等 ③ 現在の債務額(残元金)に関する記入欄があるので、わかる範囲で記入します(申立書とは別に書面を用意し、「別紙のとおり」欄にチェックを入れて提出時に添付することも可能)

なお、「借受金額等」欄には、最初の借受年月日を記入しますが、昔のことなのでよく覚えていないという方は、空欄のまま提出しても問題ないようです。
その他
東京簡裁の特定調停申立書のテンプレートには、書面の一番下に収入印紙や手数料などに関する欄があります。
申立書:その他
この部分に関する申立人の記入は不要ですが、特定調停の申立てを行う際は、申立手数料として発生する収入印紙(債権者1件につき500円)を購入し「貼用印紙欄」に貼り付けなければなりません。

収入印紙※補足:収入印紙は郵便局やコンビニで販売していますが、郵便局とは違って、コンビニは揃えていない収入印紙の種類も多いようです。

また、収入印紙の他に郵便切手も必要(東京簡裁の場合は債権者1件につき420円となりますが、裁判所によって異なります)になってくるので、申立先の裁判所で確認してください。




以上、東京簡裁の特定調停申立書(一般個人用)を例に、書き方についてザッと説明してきましたが、申立書は債権者ごとに作成(正本と副本の2部)することになるので、複数の債権者がいれば書面の数もそれだけ増えます。

なお、特定調停申立書のテンプレートは、裁判所HPでダウンロードできるものがいくつかあるので、参考までに紹介しておきます。

特定調停申立書のダウンロード
東京簡易裁判所 矢印 特定調停申立書:個人用【PDF】
金沢簡易裁判所 矢印 特定調停申立書:個人用【PDF】